着物

「ぼくのダンディズムって、人にはわかるまいっていうやせ我慢を自信をもって貫いていくことなんです。誰が見ても共感してくれるものは、おしゃれではないんです。ぼくにわかるもので充分なんです」。着物の下にイタリアンカラーのシャツを着た謙介が、ある雑誌の「着物」をテーマにした取材に答えて語った言葉である。長襦袢は着ずにTシャツを着込んだり、蝶ネクタイに袴を付けたりもした。足元は下駄であったり、ブーツであったり。子供の頃から狂言が好きで、伝統的な着物にも精通していた謙介ゆえにこれだけの遊びができたのだろう。2001年には(株)三松が石津謙介プロデュースの「しゃだつ」というブランドで男の着物を発表した。